肩の痛みは40代トレーニーの宿命

40代の筋トレで腰の次に多い怪我

ジムで「肩を痛めた」という話を聞くと、大抵はベンチプレスが原因。自分も経験があるし、周りにも肩を壊した人は本当に多い。

肩は腰と同じくらいデリケートで、一度壊すと長期化する。自分は1ヶ月ほど回復にかかったことがあるし、知り合いの中には1年以上整体に通っている人もいる。

壊してからでは遅い。壊す前に知っておいてほしいことをまとめる。

なぜベンチプレスで肩を痛めるのか

フォームが肩に頼っている

ベンチプレスで肩を痛める最大の原因は、胸ではなく肩で押しているフォーム

こういう症状があったら要注意:

  • ベンチプレスの翌日、胸より肩の方が筋肉痛がひどい
  • 挙上中に肩の前側にピリッとした痛みを感じる
  • バーを下ろした時に肩が詰まる感覚がある

これらは胸筋ではなく肩(三角筋前部)に負荷が集中しているサイン。効きがガッツリ肩に来ている場合は、肩に頼ったフォームになっている可能性が高い。

フォームの見直しポイント

ベンチプレスのフォームガイドでも詳しく書いているが、肩を守るために特に重要なポイントはこの3つ。

1. 肩甲骨を寄せて下げる

ベンチに寝たら、肩甲骨を「寄せて」「下げる」。これで胸を張った状態が作れる。肩甲骨が動いてしまうと、肩の前側に負荷がかかる。

2. バーを下ろす位置

バーを首に近い位置に下ろすと肩への負担が大きくなる。乳首のライン〜みぞおちの間に下ろす。肩が痛い人はやや低め(みぞおち寄り)に下ろすと楽になることが多い。

3. 肘の角度

肘を真横に開く(90度)と肩関節に大きなストレスがかかる。肘は45〜75度くらいの角度で、やや脇を締め気味に。

グリップ幅が広すぎる

グリップ幅が広いと大胸筋のストレッチは強くなるが、その分肩への負担も増える。肩に不安がある人は、グリップ幅を少し狭くするだけで改善することがある。

肩はデリケート。いたわること

肩関節は人体で最も可動域が広い関節。あらゆる方向に動かせる代わりに、構造的に不安定で壊れやすい。

特に40代は腱板(ローテーターカフ)が年齢とともに劣化しているので、20代と同じ感覚で無理をすると簡単に壊れる。

肩のオーバーワークに注意

オーバーワークは肩と腰に来やすいと書いたが、肩は特に注意。

ベンチプレスだけでなく、ショルダープレス、サイドレイズ、インクラインプレスなど、肩を使う種目は多い。気づかないうちに肩の総ボリュームが過剰になっていることがある。

「胸の種目」だと思ってやっているベンチプレスやインクラインプレスも、実は肩に相当な負荷がかかっている。1週間の中で肩にどれだけ負荷をかけているか、一度振り返ってみてほしい。

痛みを感じたらすぐやめる

これは怪我予防の記事でも言ったことだけど、肩については特に強調したい。

違和感を感じた時点で、ベンチプレスと肩を使う種目をやめること。

「まだいける」「温まれば治る」は危険信号。その1レップ、その1セットが、1ヶ月の離脱を3ヶ月に、3ヶ月の離脱を1年に変える。

自分の経験

自分もベンチプレスで肩を痛めて、約1ヶ月間ベンチ系の種目ができなかった。

正直、最初は「1〜2日休めば治るだろう」と軽く考えていた。でも治らない。1週間経っても痛い。結局ちゃんと休んで、1ヶ月かかってようやく復帰できた。

知り合いはもっとひどくて、1年以上整体に通い続けている。彼は痛みを感じながらもトレーニングを続けてしまったらしい。その結果、完全に壊れた。

早めに休んだ方が結果的に短く済む

これは断言できる。早めにやめて休んだ方が、結果的にお休み期間は短い

対応 結果
違和感の段階で2週間休む 2週間で復帰
痛みを我慢して続ける 1〜3ヶ月の離脱
壊れるまでやる 半年〜1年以上の通院

2週間休むくらいでは筋力はほとんど衰えない。1ヶ月休んでもすぐ記録は戻る。焦って続けるより、さっさと休んで万全の状態で復帰した方が、長い目で見れば絶対に得。

肩が痛い時にできること

肩が痛くてベンチプレスができなくても、他の部位は鍛えられる。

部位 できる種目
スクワット、レッグプレス、レッグカール
背中 ラットプルダウン(痛みがなければ)、シーテッドロー
腹筋 クランチ、プランク
有酸素 エアロバイク、ウォーキング

肩を使わない種目に切り替えて、トレーニング習慣は維持する。ジムに行かなくなるとモチベーションが下がるので、「肩以外を鍛える期間」と割り切ろう。

まとめ

  • 40代の肩の痛みは大抵ベンチプレスが原因
  • フォームを見直す:肩甲骨を寄せて下げる、バーの下ろす位置、肘の角度
  • 効きが肩に来ているなら、肩に頼ったフォームの可能性大
  • 肩はデリケート。壊すと長期化する(1ヶ月〜1年以上)
  • 違和感の段階で休むのが最善。2週間で復帰 vs 我慢して数ヶ月離脱
  • 肩が痛くても脚や腹筋は鍛えられる。習慣は維持する

次に読む

肩を守るには、原因と他の弱点もまとめて対策しよう。

  1. ベンチプレスのフォーム — 肩の痛みの主因を正す
  2. 腰痛を防ぐ三原則 — もう一つの要注意部位
  3. 怪我を防ぐ鉄則 — 40代の安全の総まとめ

※本記事は個人の体験と一般的な知見に基づいた情報です。肩の痛みが続く場合は自己判断せず、整形外科を受診してください。