筋トレのために禁酒すべき?40代は「減酒」で十分だった本音
筋トレのために禁酒は必要か。完全にやめなくても「減酒」で睡眠・翌日のトレ・体重は変わる。40代が無理なくお酒を減らす現実的なやり方と、減らせない時の考え方を本音で解説。

「筋トレを本気でやるなら、酒はやめたほうがいいですか?」
これ、たまに聞かれる。自分の答えははっきりしていて、ほとんどの40代は禁酒しなくていい。でも「減酒」はやったほうがいい。この2つは矛盾しない。
筋トレとアルコールの付き合い方でも書いたとおり、ボディビル大会に出るわけでもない普通の40代が完全禁酒まで振り切る必要はない。ただ「ゼロにするか、今まで通り飲むか」の二択で考えると苦しくなる。その間に減酒という現実的な選択肢がある、という話をしたい。
実際これは自己流の精神論というわけでもない。国の健康施策でも近年は断酒一辺倒ではなく、飲酒量そのものを下げる「減酒」を現実的な目標として位置づける方向に動いている(健康日本21におけるアルコール対策)。ゼロを目指さずに量を落とす、という考え方自体は理にかなっている。
禁酒が続かないのは、意志が弱いからじゃない
まず前提を一つ。禁酒がしんどいのは意志の問題じゃなくて、設計の問題だと思っている。
「今日から一滴も飲まない」と決めると、飲み会のたびに「例外にするか、断って場を悪くするか」の判断を迫られる。人付き合いのある40代にとって、これは地味にストレスが大きい。一度でも折れると「もうダメだ」と全部が崩れる。ゼロか100かのルールは、実は一番折れやすい。
だから自分は禁酒を目標に置くのをやめた。目標は「飲まないこと」じゃなくて、飲む量と回数を、自分で決めた線まで落とすこと。これなら飲み会でも折れない。付き合いで一杯飲んでも「今週の枠内」で済む。
「減らすだけ」で、体感は思ったより変わる
完全にやめなくても、量を半分にするだけで体は結構変わる。少なくとも自分の体感では、はっきり違いが出たのは次の3つ。
翌日のトレーニング。 ハブ記事で「飲んだ翌日はベンチのMAXが10kg下がる」と書いたが、これは「浴びるほど飲んだ翌日」の話。飲む量を抑えた翌日は、落ちても数kg、体が重い感じもかなりマシになる。つまり飲む量とパフォーマンスの低下は、だいたい比例する。ゼロにしなくても、減らした分だけ翌日が軽くなる。
睡眠の質。 これが一番大きいかもしれない。アルコールは寝つきは良くするが、夜中に浅くなって回復を邪魔する。量を減らした夜は、朝の目覚めが明らかに違う。睡眠とトレーニングで書いたとおり、40代の回復は睡眠で決まる。ここが良くなると、トレの調子も食欲のコントロールも連動して上向く。
体重と食事。 酒そのもののカロリーより、飲むと一緒に食べるつまみと締めのほうが太る。飲む量が減ると、だらだら食べる時間も自然に減る。食事管理を厳しくしなくても、ここが勝手に締まるのは大きい。
派手な変化じゃない。でも「毎日ハイボール3杯」を「週末だけ2杯」にするくらいで、この3つはちゃんと動く。禁酒しないと得られないものではない。
40代が無理なく減らす、現実的なやり方
精神論じゃなくて、仕組みで減らすのがコツ。自分が実際にやって効いたのはこのあたり。
- 家に酒を置かない。 これが一番効く。家に無ければ、わざわざ買いに行くほどではない日が大半。飲み会という「場」でだけ飲む形に寄せると、量は勝手に減る。
- 休肝日を先に予定に入れる。 「飲まない日を作る」より「この曜日は飲まない」と固定するほうが続く。判断を毎回しなくて済むから。
- 1杯目以外は炭酸水を挟む。 お酒→炭酸水→お酒、と交互にする。総量が自然に減るし、脱水も和らいで翌日が軽い。
- 飲むなら蒸留酒の割り物を薄めに。 焼酎やハイボールは糖質が少ない。ただしハブ記事でも書いたとおり、種類に神経質になるより量と頻度を落とすほうが効果は大きい。ここは優先順位を間違えないこと。
ポイントは、意志で我慢する場面をできるだけ減らすこと。家に置かない・曜日で決める、みたいに「そもそも飲む状況を作らない」設計にすると、我慢している感覚すら薄くなる。
自分の「前と後」を具体的に書くと
抽象論だと伝わりにくいので、実際に自分がどう変えたかを書いておく。
前は、平日もほぼ毎晩、家でハイボールを2〜3杯。仕事終わりの流れで冷蔵庫を開けるのが完全に習慣になっていた。週末はそこに飲み会が乗る。今思えば「飲まない日」がほとんど無かった。
後は、家に酒を常備するのをやめた。平日の家飲みはゼロにして、飲むのは飲み会と、週末に自分で「今日は飲む」と決めた日だけ。量も、1杯目のあとは炭酸水を挟むので、以前の半分以下に落ち着いた。
やめたのは「毎晩の惰性の1杯」であって、飲み会を断るとか、好きな酒を我慢するとか、そういうしんどいことは一切していない。それでも週の総量は体感で半分以下。減ったのは我慢の量じゃなくて、なんとなく飲んでいた分だった。翌朝の軽さと、トレの調子が変わったのはこれ以降。禁酒したわけじゃないのに、だ。
どうしても減らせないと感じるなら
ここは正直に書く。もし「減らそうとしても毎日飲んでしまう」「飲まないと落ち着かない」という状態なら、それは筋トレの話を超えている。習慣的な多量飲酒は肝臓をはじめ体への負担が大きく、自力の工夫だけで対処しない方がいいケースもある。
減酒がうまくいかない、量のコントロールが効かないと感じるなら、厚生労働省の飲酒に関する情報(e-ヘルスネット)を一度読んでみてほしい。健診で肝機能に指摘が出ている人は、なおさら早めに医師に相談する価値がある。筋トレの成果うんぬんより、そっちが先だ。
結局、禁酒より減酒のほうがコスパがいい
まとめると、自分の立場はこう。
- 普通の40代に完全禁酒は要らない。ゼロか100かのルールは折れやすい
- でも減酒はコスパが高い。量を半分にするだけで、翌日のトレ・睡眠・体重が動く
- 続けるコツは意志より仕組み。家に置かない/曜日で休肝日/炭酸水を挟む
- 減らそうとしても効かない時は、筋トレの前に健康の問題として相談を
お酒を敵にしなくていい。ゼロにしなくていい。ちょっと減らすだけで、筋トレの調子はちゃんと上向く。それで十分だ、というのが40代を何年かやってみた本音です。
次に読む
飲んだあと・回復まわりもあわせて。
- 筋トレとアルコールの付き合い方 — 影響と完全禁酒が不要な理由
- 二日酔いで筋トレはしていい? — 飲んだ翌日の具体的な判断
- 睡眠とトレーニング — 減酒で一番変わるのはここ
※本記事は個人の体験と一般的な知見に基づいた情報です。飲酒量のコントロールが難しい、肝機能に不安があるなどの場合は、自己判断せず医師や専門機関にご相談ください。