デッドリフトで吐きそうになる・立ちくらみがする問題

デッドリフトやスクワットをやっていると、セットの途中や終わった直後に吐きそうになったり、立ちくらみがしたりすることがある。特に高レップでやった時や、インターバルを短めにした時に起きやすい。

これ、40代になってから特にひどくなったと感じる人も多いんじゃないだろうか。

原因はシンプルで、大きな筋肉を使う種目は酸素の消費量が半端じゃないから。スクワットやデッドリフトは全身の筋肉を動員するので、心肺への負担が他の種目とは比べ物にならない。

でも、呼吸の仕方と心肺機能の強化で、かなり改善できる。

基本の呼吸法:息を止めない

大原則

下ろすときに息を吸って、上げるときに息を吐く。

これがすべての種目に共通する基本の呼吸法。ただし、スクワットとデッドリフトは特に意識してほしい。

なぜ息を止めるとダメなのか

息を止めると腹腔内の圧力(腹圧)が急上昇して、血圧が一気に跳ね上がる。若い頃はそれでも平気だったかもしれないけど、40代以降は血圧の急上昇が以下のリスクにつながる。

  • めまい、立ちくらみ
  • 吐き気
  • 最悪の場合、失神

だから意識的に呼吸を続けることが大事。

種目別の呼吸タイミング

種目 吸う(下ろす) 吐く(上げる)
スクワット しゃがむとき 立ち上がるとき
デッドリフト バーを下ろすとき バーを引き上げるとき
ベンチプレス バーを胸に下ろすとき バーを押し上げるとき

どの種目も「力を入れるとき(上げるとき)に吐く」と覚えればOK。

上級者向けの補足:バルサルバ法について

高重量を扱う上級者の間では、意図的に息を止めて腹圧をかける「バルサルバ法」というテクニックがある。これは体幹を安定させて腰を守る効果がある。

ただし、40代以上にはおすすめしない。理由は以下の通り。

  • 血圧が急激に上昇する(200mmHg以上になることも)
  • 40代以降は血管への負担が大きい
  • 息を止めることで気持ち悪さが悪化する

ベルトを巻いて腹圧をサポートすれば、息を止めなくても体幹は安定する。バルサルバ法に頼らなくても安全にトレーニングできるので、40代は呼吸を続ける方法を徹底しよう。

それでも気持ち悪くなったら

正しい呼吸をしていても、きつい日は気持ち悪くなることがある。そういう時の対処法。

すぐに休憩する

無理しない。 これが一番大事。

気持ち悪くなったらセットの途中でもバーを置いていい。ベンチに座って深呼吸して、回復を待つ。「あと1レップ」を無理にやって倒れるのが一番危険。怪我予防の鉄則でも解説しているが、痛みや異変を感じたら即中止が基本だ。

インターバルを長めに取る

気持ち悪くなりやすい人は、セット間の休憩を長めに取る。

  • 通常:60〜90秒
  • 気持ち悪くなりやすい日:2〜3分

休憩を長く取ったからといって筋トレの効果が落ちるわけではない。むしろ回復した状態でしっかり重量を扱える方が効果は高い。

その日は切り上げてもいい

体調が悪い日は早めに切り上げる勇気も必要。「せっかくジムに来たのに」と思うかもしれないけど、気持ち悪い状態で続けてもいいことはない。

HIITで心肺を鍛えておく

根本的な解決策として、元気な時にHIIT(高強度インターバルトレーニング)で心肺機能を鍛えておくのが効果的。

なぜHIITが効くのか

心肺機能が上がると、高レップのスクワットやデッドリフトでも酸素の供給が追いつくようになる。結果として気持ち悪くなりにくくなる。

簡単なHIITメニュー

筋トレとは別の日に、週1〜2回でOK。

時間 内容
0:00-0:30 全力ダッシュ(エアロバイク or ランニング)
0:30-1:30 ゆっくり回復(軽く漕ぐ or 歩く)
繰り返し 4〜6セット
合計 約8〜12分

たった10分程度でいい。これを1〜2ヶ月続けると、スクワットやデッドリフトの後の気持ち悪さが明らかに減る。

注意点

  • HIITは心肺に大きな負荷がかかるので、体調が良い日だけやる
  • 高血圧の治療中の方は、主治医に相談してから始めること
  • 筋トレと同じ日にやると疲労が大きすぎるので、別の日に行うのが基本

まとめ

  • スクワット・デッドリフトでは息を止めない。下ろすときに吸って、上げるときに吐く
  • 吐きそう・立ちくらみを感じたらすぐ休憩。無理しない
  • インターバルは長めに取ってOK
  • 根本的な対策はHIITで心肺を鍛えておくこと
  • 40代はバルサルバ法(息を止める方法)は避けて、ベルトで腹圧をサポートする

次に読む

呼吸は重い種目ほど効いてくる。

  1. 筋トレと血圧 — 高重量と血圧の注意点
  2. スクワットのフォーム — スクワットでの腹圧の使い方
  3. デッドリフトのフォーム — デッドリフトと呼吸のタイミング

※本記事は個人の体験と一般的な知見に基づいた情報です。トレーニングは自己責任で行い、痛みや異常を感じた場合は中止して医師にご相談ください。