筋力と筋肥大の違いを、停滞して初めて知った

筋トレを続けていると、ある時突然記録が伸びなくなる。

自分の場合、ベンチプレスがある重量で完全に停滞した。毎回同じ重量、同じ回数。1ヶ月経っても変わらない。「才能の限界かな」とすら思った。

でも違った。トレーニングの組み方が間違っていただけだった。これは筋肉がつかない時の典型的な原因の一つ。

筋力を上げるのと筋肉をつけるのは別物

これが中級者になる前に一番知りたかったこと。

「筋力を上げるトレーニング」と「筋肉をつける(筋肥大)トレーニング」は、内容が違う。

初心者の頃はどんなやり方でも伸びる。10回3セットでもいいし、適当にやっても重量は上がっていく。でも中級者になると、目的に合ったトレーニングをしないと伸びなくなる。

何が違うのか

筋力向上 筋肥大
目的 重い重量を持ち上げる力をつける 筋肉のサイズを大きくする
重量 高重量(MAX の 80〜90%) 中重量(MAX の 65〜75%)
回数 5回 × 3〜5セット 10回 × 3セット
インターバル 3〜5分(しっかり回復) 60〜90秒
効果 神経系の適応、筋繊維の動員力UP 筋繊維の肥大、筋肉量の増加

ざっくり言うと、重い重量を少ない回数で持ち上げると筋力が伸び、中くらいの重量を多い回数でやると筋肉が大きくなる

自分の停滞と突破の体験

ずっと10回3セットだった

自分がベンチプレスで停滞していた時、ずっと10回3セットでやっていた。いわゆる筋肥大向けのトレーニング。

筋肉はそこそこついていた。見た目は変わった。でもMAXの重量が全然上がらなくなった。

5回5セットに切り替えた

そこで思い切って、5回5セットに切り替えた。重量を上げて、回数を減らす。インターバルも長めに取る。

最初は「5回で終わり?これで効くのか?」と不安だった。10回やらないと追い込んだ気がしないから。

でも2〜3週間続けたら、明らかにMAXが伸び始めた。停滞していた重量を超えて、その先まで伸びた。

なぜ伸びたのか

筋力は主に神経系の適応で伸びる。高重量を扱うことで、脳から筋肉への指令が効率的になり、より多くの筋繊維を同時に使えるようになる。

10回3セットの中重量では、この神経系の適応が起きにくい。筋肉は大きくなるけど、持ち上げる「力」は頭打ちになる。

自重より器具をおすすめしている理由でも触れたけど、筋力を伸ばすには高重量を扱うしかない。これは回数では代替できない。

切り替えのタイミングと方法

いつ切り替えるか

記録が伸びなくなったら切り替えのサイン。

具体的には:

  • 2〜3週間、同じ重量・同じ回数で変化がない
  • 毎回のトレーニングで「前回と同じだな」と感じる
  • フォーム睡眠食事に問題がないのに伸びない

こうなったら、トレーニングの刺激を変える時期。

3ヶ月おきに切り替える

自分が辿り着いたのは、約3ヶ月おきに筋力期と筋肥大期を切り替えるやり方。

期間 内容 レップ × セット
1〜3ヶ月目 筋肥大期 10回 × 3セット
4〜6ヶ月目 筋力期 5回 × 5セット
7〜9ヶ月目 筋肥大期 10回 × 3セット
以降繰り返し

筋肥大期で筋肉を大きくして、筋力期でその筋肉を使いこなす力をつける。この繰り返しで、筋肉量もMAX重量も両方伸びていく

厳密にはピリオダイゼーション(期分け)と呼ばれるトレーニング理論で、競技者も使っている方法。でも難しく考える必要はなくて、「伸びなくなったらレップ数を変える」くらいの感覚でいい。

筋力期の注意点

高重量を扱う分、怪我のリスクは上がる。40代は特に注意。

5回5セットでフォームが維持できる重量を選ぶこと。「5回ギリギリ」じゃなくて「5回を確実にできる重量」からスタート。

まとめ

  • 筋力向上と筋肥大はトレーニング内容が違う
  • 10回3セット = 筋肥大向け、5回5セット = 筋力向け
  • 記録が停滞したら、レップ数とセット数を切り替える
  • 自分は5回5セットに変えてMAXが再び伸びた
  • 3ヶ月おきに筋力期と筋肥大期を切り替えるのがおすすめ
  • 筋力期は高重量を扱うので、ギアとフォームに注意

次に読む

目的が定まったら、具体的な組み方へ。

  1. 停滞期の打破 — 停滞期の抜け方
  2. メニューの組み方 — メニュー設計の基本
  3. PPL vs 全身法 — 分割法の比較

※本記事は個人の体験と一般的な知見に基づいた情報です。トレーニングは自己責任で行い、痛みや異常を感じた場合は中止して医師にご相談ください。